病原菌自動検出システムを実際に導入・運用している一般社団法人 食肉科学技術研究所 微生物部長 中島誠人 様に、導入判断の背景と現場での変化についてお伺いしました。
中島誠人 様
一般社団法人 食肉科学技術研究所 微生物部長
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1丁目5番6号(ハム・ソーセージ会館内)
団体紹介
食品の品質、安全に関わる検査、研究及び調査事業を実施。農林水産大臣の登録認証機関として、JAS法に基づきハム、ソーセージ、ベーコンを製造する工場の認証を行う一方、食品事業者からの依頼により食品の品質、栄養、安全を確認する理化学検査や細菌学検査を広く提供するほか、厚生労働省登録検査機関として食肉、食肉製品、水産食品などの輸入時に必要な検査も行っている。そのほか、食品工場の品質管理、衛生管理状況の調査、点検、食品の品質や安全性に関する研究を行っている。
※本ページ下部では、文章でも導入事例をご紹介しています。
厚労省からの通知で製品を認知、精度が高いことから導入を決めた
平成28年10月に病原菌自動検出システムが、検疫所のサルモネラ属菌とリステリア・モノサイトゲネスのモニタリング検査法に収載されました。
厚生労働省が各検疫所に発出した事務連絡通知においてモニタリング検査の効率化のために、病原菌自動検出システムで陰性の判定を行っても差し支えないとの見解が示されており、病原菌自動検出システムの陰性判定が、公定法の結果と同等に扱われています。(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000139284.pdf)
また病原菌自動検出システムは、100種類以上のサルモネラ菌株と100種類以上のサルモネラ菌以外の菌株で、包含性や排他性を確認されています。食肉や食肉製品以外にも魚や水産製品、乳や乳製品、動物飼料に至るまで様々な試料で妥当性を確認されており、たいへん精度が高いということから導入を決めました。

病原菌自動検出システム(MDS)
- カタログ製品番号
- MDS100JPS
検査日数が半分になり研究と情報発信をより多く行えるようになった
公定法によるサルモネラ属菌の検査は、検査開始から陰性の判定まで4日必要です。しかし、病原菌自動検出システムを使用することで、2日で判定できるようになりました。検査日数の短縮は一番大きなメリットです。
これまでの方法では複数の選択培地を調製して、準備などに要する時間や手間が多く必要でした。また、検査員に熟練の技能を求められましたが、少ない経験でも検査が可能になりました。
検査日数が半分になり経費も削減されたことで、食品の品質や安全性に関する研究に人員を配置することができました。会員の皆様に、役立つ情報を多く提供できる体制になり、喜んでいただけると思います。
他の様々な検査にも使用できるようになってほしい
今後は輸入食品のリステリア・モノサイトゲネスの検査も、病原菌自動検出システムを使用することを検討しております。
アメリカ合衆国向け輸出食肉の、腸管出血性大腸菌のスクリーニング検査で指定されているどの機種も、簡単に操作できるものではありません。操作が簡単で精度が優れている病原菌自動検出システムが使用できるようになれば、検査事業により役立つと思います。
腸管出血性大腸菌についても、日本の公定法では6血清の区別を行うため、簡単に検査ができるようになれば助かります。
- 掲載の内容は、2020年10月時点のものです。
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