株式会社ライフコーポレーション
品質保証部 天保山品質保証課
会社紹介
株式会社ライフコーポレーションは、1910年に創業したスーパーマーケットチェーンで、近畿や首都圏を中心に約300店舗を展開しています(2023年4月末時点)。品質保証部は7つの品質保証課から成り立っており、首都圏、近畿、および5ヶ所のプロセスセンター内に設置されています。すべてのプロセスセンターでISO 22000またはFSSC 22000の認証を取得しています。
食品事業者様は常に安全で、安心できる食品の提供が求められており、その実現に会社全体で尽力されていると思います。特に品質管理部門で行う検査業務は、安全を対外的に示す大きな役割を担っていますが、人員や予算、時間が限られた状況で、検査業務の信頼性を確保しつつ効率的な部門運営を両立することに悩まれている企業様も多いのではないでしょうか。
今回は、自社で取り組まれている安全を社内外に示しながら、品質向上し続ける品質保証部門体制の構築方法についてお話をお伺いしました。
動画では、このページで紹介している内容に加え、
導入検討時の考え方や品質保証部として大切にしている視点、改善活動を進める上での工夫について、
より詳しくお話しいただいています。
品質保証部門として目指すもの ~より高い安全性の維持と品質向上~
会社全体で目指す安全を実現するための、品質保証部としての二つの大きな目標
当社では「『志の高い信頼の経営』を通じて持続可能で豊かな社会の実現に貢献する」という経営理念を掲げています。この理念を実現するために、我々は会社方針から本部方針、そして品質保証部方針というような形で方針を細分化することで、各部門で「できること」や「取り組むべきこと」を常に考えています。その中で品質保証部では、「より高い安全性の維持」および「品質向上への取り組み」の二点を目標として掲げ、それぞれの実現に注力しています。
より高い安全性の維持
日々HACCPに基づく衛生管理や製造を徹底することはもちろんのこと、自社の取り組みを「いかに対外的に証明するか?」ということに注力しています。昨今、お客様や社会からサステナビリティやガバナンスに関する関心が今まで以上に寄せられるようになり、「食の安全」もより重要視されている中で、会社における品質保証部の重要度は今まで以上に増してきていると感じています。これまでもFSSC 22000やISO 22000を取得するなどし、対外的に安全を示すことができる体制構築に尽力してきましたが、今後はさらに「より高い安全性を維持しながら、それらを対外的に示すことができる体制」の構築が品質保証部として重要になると考えています。
品質向上への取り組み
品質向上への取り組みには、日々の改善活動が非常に重要となると考えています。しかしながら、人手や時間が限られている中で、いかに多くの改善活動を行うか、検査室体制の見直しに課題を感じていました。また日々の検査結果を見て良い・悪いを判断するだけでなく、得られた結果を元に起きた原因やどうすれば根本的に解決できるかを考え、さらにそれを社内に提案できるような組織になるために、検査員の力量アップも重要になってきます。より多くの改善を行えるような体制を構築し検査員の教育に注力し続けることが、品質の向上に繋がると考えています。
どのように、より高い安全性を維持し、対外的に自社の安全を証明するか?
高いレベルの第三者認証を取得した検査法
検査室としてより高い安全性を維持し、それらを対外的に示すには、信頼ある検査結果を出すことが重要となりますが、検査の信頼性を自社の取り組みだけで保証し、確保するには限界があると考えていました。そのような中で、信頼性の高い検査結果を得られる微生物検査の方法として、AOAC OMAのような高いレベルの第三者認証を取得した検査法の採用を検討し始めました。客観的な信頼性を確保すれば、対外的に安全性を示せるのではと思ったからです。
国際的な第三者認証を取得するペトリフィルム™ 培地を採用し始めてからは、例えばお客様やお取引先様からお問い合わせがあった際にも、会社として堂々と「AOAC OMAなど高いレベルの第三者認証を取得した方法で検査しています」と言うことができています。
これによりしっかりと商品の安全性を伝えられていると実感しています。
対外的な信頼性に加え、検査の効率化を実現できるペトリフィルム™ 培地の導入
当社ではFSSC 22000の運用をきっかけに環境検査などが大幅に増加し、これまで以上に簡便、迅速な検査の必要性が高まっていました。また当時全ての検査を混釈法で実施しており、検査業務そのものにも多くの時間がかかっていました。
しかしながら、本来品質保証部としてあるべき姿は、作業に時間をかけるのではなく、製造現場をより良くする改善提案を行い、商品の品質を向上させることに時間を使うことだとも感じていました。
このような背景から、高いレベルの第三者認証を取得しているだけでなく、検査の効率化も実現できるペトリフィルム™ 培地の採用を決定しました。
限られた時間・人数の中で、どのように改善活動により注力するか?
検査業務を効率化することで見えてきた課題
ペトリフィルム™ 培地の導入により、対外的に安全を示しながら効率的に検査できる体制構築は実現できたものの、限られた業務時間の中で蓄積したデータの活用や品質向上のための改善提案には、まだ十分に時間を確保できるほどの余裕がありませんでした。
当社では、検査のカウント作業を社員が行う体制を取っており、また検査結果についても手書きで結果を記録したうえで、手動でエクセルに入力する方法を取っていたためです。
そのような背景から、さらに検査にかかる時間を減らし、社員に幅広い品質向上の改善提案に時間を使ってほしいと考えるようになりました。
改善活動をより効果的にする迅速かつ具体的なフィードバック
さらに、改善活動をより効果的に行うためには、現場チームとの連携は必須です。特に現場に対して改善提案を実施し、現場がそれに則り取ってくれたアクションに対して、その結果や効果を迅速かつ具体的にフィードバックすることは非常に重要だと考えています。
改善活動の効果は一朝一夕に出ない場合やなかなか効果が安定しない場合があり、改善の取り組みが定着するには、検査とフィードバックの積み重ねが大切です。
今までは時間の都合で、やむを得ず現場に対して改善活動の結果を○×だけで伝えることもあったのですが、せっかく現場チームに頑張って改善に取り組んでもらったのだからこそ、結果をわかりやすく視覚化(グラフ化など)したり、「徐々に良くなっていますよ」「良い状況が続いていますよ」といったフィードバックを迅速かつわかりやすく発信していきたいと考えていました。
測定機器を使ったより効果的な改善活動の実現
これらの背景から、さらに検査業務自体の効率化とともに、改善活動の充実に役立てられる測定機器としてペトリフィルム™ プレートリーダーアドバンスト(以下、PPRA)の導入を検討しました。
PPRAは直観的に操作できるように設計されているため特別な技術や経験が不要で、誰でも簡単かつ確実に結果の読み取り作業を行うことができるので、現在社員のみが行っているコロニーカウント業務の一部をパートナーさんに任せることができるのではと考えました。
そうすることで社員が作業そのものに関わる時間を減らし、品質保証部が本来行うべき改善提案などの業務により一層注力できる体制が構築できるのではと考えたからです。
また、PPRAのソフトウェアには検査結果の傾向分析が容易に実施できる「データマネジメント機能」が備わっています。そのような機能を今後うまく活用することで、限られた時間・人員の中で、改善活動の効果や日々の変化により気づくことができるようになり、例えば同じ商品の細菌数を経時的に追うことで、品質が維持されていることを確認できるのはもちろんのこと、逆に菌数が増加傾向にある場合には、その状況を現場にフィードバックするなど、いち早く問題を察知し対策を打つことができると期待しています。
このように改善提案や分かりやすいフィードバックに時間を割き、現場と密なコミュニケーションを図ることで、品質保証部の業務が人知れずやっているものではなく、オープンなものになり、その結果、会社一丸となって品質を向上させていく意識を、我々品質保証部を中心に生み出していけると考えています。

ペトリフィルム™ プレートリーダー アドバンスト
- カタログ製品番号
- 6557
測定機器導入にあたり事前に実施したこと
導入前検証を行い、予め自社に最適な運用方法をイメージ
測定機器の導入を検討するにあたり、それらが自社の体制に合うか、期待する効果が実現できるかどうか、予め確認することは非常に重要です。当社でも実現したいことがPPRAを導入することで実現できるか検証するために、予めデモ機を一定期間お借りし、導入前検証を行いました。
実際に試してみると、簡単に操作できるソフトウェアだったためパソコンに不慣れな方でも問題なく使うことができそうであることがわかり、現在社員が行っているカウント業務の一部をパートナーさんに担ってもらうことが現実的に実現可能であると実感できました。
また、「コロニーカウント用の機器なので、限定的な操作しかできないのでは?」というイメージもありましたが、実際に触ってみることでソフトウェアに様々な機能があることも事前に知ることができました。ネオジェンの担当者様にご協力いただきながら導入前検証を自社検査室で行ったことで、「カウント作業を効率化できる」という手応えを予め得ることができたことは非常に良かったです。
デジタル化推進をうまく活用し、初期投資のハードルもクリア
機器を購入するにあたっては会社として購入を認めてもらう必要が出てきます。当社の場合は、ちょうど会社としてデジタル化推進に取り組んでいたこともあり、その動きをうまく活用しPPRAの導入を進めることができました。
品質保証部門の業務はなかなか全てをデジタル化することは難しいですが、特に当社では「検査結果を手書きでまとめる」、「手動でエクセルに入力する」などの手作業が多々あり、デジタル化を推進(PPRAの導入)することでそれらの手作業を削減できるだけでなく、ヒューマンエラーを防ぎ、引いては対外的な結果の信頼性向上につながるという面が社内でも評価されました。
加えて、ソフトウェアを活用することで日々の検査結果を蓄積できるだけでなく、その蓄積データを用いて傾向分析なども簡単にできるようになることから、効果的に改善活動にも活用できるという点も相まって、社内でも前向きに検討を進めることができました。
今後目指していきたい品質保証部像
蓄積データや情報を総合的に活用できる仕組みづくり
冒頭で述べたように、当社の品質保証部門では「より高い安全性の維持」「品質向上に向けた取り組み」という2つの命題に取り組んでいます。
そして、今回まず高いレベルの第三者認証を取得しているペトリフィルム™ 培地を導入することで、“より高い安全性を維持しながら対外的に安全性を示せる体制”を構築することができました。続いて、PPRAも導入することで、カウントに関わる業務負担を取り除くことができただけでなく、蓄積データをより効果的に活用可能になり、今まで以上に充実した改善活動を行うことができる体制が整ってきました。
今後さらに取り組んでいきたいこととしては、当社のような小売りの惣菜工場では新商品やリニューアルが多いため、単発的な検査結果や少ない情報で出荷判定をしなければならない場面も多くあり、判断に悩むことも多々あります。将来的には、類似する製品の過去の結果などを簡単に参照できる体制をつくり、様々な情報やデータを組み合わせることで出荷判断の助けになるような仕組みを構築していきたいと考えています。
おわりに
品質保証・品質管理の役割は、社会における企業価値を構築する上でますます重要度が増してくると考えています。一方で、時間に人員に限度がある中で相応の成果を出すには、現行の業務の質や精度を落とすことなく、生産性を上げ、かつ品質保証・品質管理のための時間を捻出・確保することが重要な課題になってくると思っています。
当社としても今回のような取り組みを通じどのように会社や社会に貢献できるか、まだ道半ばではありますが非常にやりがいのある工程であると感じています。このような活動を継続することで、これからも品質保証部として「志の高い信頼の経営を通じて持続可能で豊かな社会の実現に貢献する」という経営理念の実現に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
※掲載の内容は、2023 年 4月時点のものです。登場する組織体制が、現在と異なる場合がございますが、あらかじめご了承ください。
株式会社ライフコーポレーション様の導入事例を動画で詳しく見る
信頼性と効率性を備えた検査室とは?安全・安心を実現する検査法と測定機器を使った効果的な運用方法
セミナー動画では、こちらのページでご紹介している内容に加え、導入検討時の考え方や品質保証部として大切にしている視点、改善活動を進める上での工夫について、より詳しくお話しいただいています。
視聴お申し込みフォーム
視聴用URLは、ご記入いただいたEメールアドレス宛てにお送りします。
個人情報の取扱いについて
- 利用目的:お客様からご提供いただいた個人情報は、各種資料・コンテンツの提供、メールマガジンの配信、当社サービス・商品に関する情報提供、お問い合わせへの対応を目的として利用いたします。
- 個人情報の管理:当社は、当社のグローバルプライバシーポリシーに従って、お客様の個人データを管理します。なお、個人情報は米国等の海外で処理・保存される場合があります。
- 配信停止:メールマガジンの配信停止をご希望の場合は、配信メール内の配信停止URLよりお手続きください。
![[NEOGEN] ネオジェンジャパン](/assets/img/common/logo-neogen.png)












